平成28年10月13日(木)
会場:大阪市立生涯学習センター 主催:メンタルヘルス岡本記念財団
講演②「働く人のメンタル向上のために(森田療法を活用する)」
講師:中村 敬 先生(東京慈恵会医科大学付属第三病院 院長)
第二部(講演②)では、『働く人のストレスとは?』という内容で素晴らしいお話しを沢山お聞きする事が出来ましたがその中で特に心に残った事をご紹介させて頂きます。
先ず『ストレスに対する緩衝要因』でストレスチェックの調査票(57項目など)にも含まれる『周囲のサポート』に関しては、職場で一人の社員に対して一人の先輩や上司がサポートすると、その人(サポートする人)自身にストレスが溜まって行くので複数の体制でサポートする事が大切。 サポートする人のサポートも大切という内容でした。
周囲とは具体的には職場では上司や同僚、プライベートでは配偶者、家族、友人等を指します。(既にストレスチェックの後でご存知の方の方も多いと思いますが)ストレスチェックではそれらの人たちに「どのくらい気軽に話ができますか?」「困った時にどのくらい頼りになりますか?」「個人的な問題を相談したらどのくらいきいてくれますか?」という質問になっていますが、先ず重要な事は『気軽に話しができる関係性か?』という事と『(そもそも)個人的な問題を周囲の人に相談をしているのか?』が重要なポイントになります。『頼りになるかどうか?』はその後で、職場の場合は上下関係が有る(評価される)事やプライベートでは関係性が近すぎる(濃い)事で逆に相談がし辛い場合も有ります。 業務上の問題を上司に相談する事は義務かもしれませんが、自分の失敗を上司に報告したり、個人的な問題を打ち明けるのは勇気のいる事で、出来れば言いたくない、自力でなんとか解決したい、と思うのも人情ではないでしょうか?
ただ思い切って話してみたらスッキリして思いがけず解決の糸口が見つかったり、頼りにならないと思っていた人に思いも寄らず助けられたりという事が少なくない事も事実です。
一人で抱え込んで悩まない事が大切だと分かっていても実際にそうする事ができない場合も有りますが、職場・プライベート共に『相互にサポートし合って助け合う』のは良い方法だと思います。
森田療法の考え方で『迷いながら、躊躇いながらも行動(誰かに相談)してみる』事は大切かもしれません。
もう一つ『不安状態への対処』として
◎不安や悩みに苦しむという事は真剣に臨む気持ちが有るからこそ。有ってはならない感情ではない。
◎不安のまま必要な行動に踏み込む。時間とともに不安は流れ去っていくもの。
◎完璧主義から脱して小さな失敗から学んで行くこと。ミスなども隠さずどんな事でも伝える勇気が大切。
と教えて頂きました。
株式会社ノース・ナイン・ステート
福岡・北九州のストレスチェック・メンタルヘルス企業
お役立ちできるEAP(メンタルヘルス外部相談機関)を目指します
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