第五髙等学校は明治20(1887)年に九州の熊本県に設立されました。全国5箇所に作られた官立の高等中学校のひとつで現在の熊本大学の前身となります。
インターネットで調べてみますと、関東の第一髙等学校(現:東京大学・千葉大学)が明治19(1886)年、東北の第二髙等学校(現:東北大学)が明治20(1887)年、関西の第三髙等学校(現:京都大学・岡山大学)明治19(1886)年、北陸の第四髙等学校(現:金沢大学)明治20(1887)年に設立とありました。
五高の校風は「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)=意志が強く物事にくじけず、無口で飾り気がなく、無骨なさま」、「弊衣破帽(へいいはぼう)=ぼろぼろの学生服と学帽の格好」、「蛮殻(バンカラ)=ハイカラをもじった造語で、言動が荒々しい(又は敢えてその様に振る舞う)人」で、現在も学生(寮生)の伝統で、赤ふんどし一丁で市中を練り歩く行事が行われているとの事です。
第三代の校長は講道館柔道の創始者であり「柔道の父・体育の父」と呼ばれた嘉納治五郎(かのうじごろう)でした。〔※1891(明治24)年〜1893(明治26)年の期間在任〕
また教師陣は、ラフカディオ・ハーン:日本名は小泉八雲(1891(明治24)年〜1894(明治27)年の3年間在任・ラテン語)や、夏目漱石(1896(明治29)年〜1900(明治33)年の4年間在任・英文学)など学生に人気が高い名物教授が多く、政界では池田勇人(内閣総理大臣)や佐藤栄作(同左)、学術・文化では森田正馬(精神医学者・森田療法創始者)、寺田寅彦(物理学者・随筆家)、下村湖人(小説家)など多くの人材を輩出しています。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は日本が大好きで日本人の女性と結婚して日本国籍も取得したようです。奥様に日本の怪談話を聞いて「怪談」という本を出したり、嘉納治五郎に感銘を受け「柔術」というエッセイも書いたそうです。
柔術・柔道つながりですが木村政彦やその師匠の牛島辰熊、最近では山下泰裕などの柔道家も熊本出身だったと思います。
熊本には改めて機会をつくって遊びに行きたいと思っております。
(あとがき)
ちなみに柔道でも有名な「七帝」(七帝大)とは、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の事。
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